設計作法
造作家具で暮らしをデザイン
日本の住宅文化は、「箱を提供すること=家を買う」という常識になっています。
しかし、諸外国では家具も含めて家を提供するのが当たり前のようです。
それは、家具の置き方によって暮らし方が大きく左右されることを理解しているからではないでしょうか。
北欧の有名な建築家が家具のデザインもしているのは、この観点からだと思うのです。
家を作る事は暮らしを作る事になりますので、Toivoでは基本的に家具まで造り込み、暮らしをデザインするようにしています。
また、設計段階から暮らしを考えて収納計画をしていくので、完成後も片付けが続く住まいになっていくわけです。
しかし、ここで一つ注意しなければならないのは、『造り込みすぎない』ということです。
今の暮らしに100%合わせて家具を造り込みすぎてしまうと、暮らし方が変わっていったときに逆に邪魔になってしまう恐れがあるためです。
ですので、大工が作る造作家具と置き家具とのバランスを考えて設計していく事が大事になっていきます。
また、価値のある置き家具やチェアなどを模様替えしてみたり、インテリア小物やグリーンを飾る事も住まいを楽しむ一つとなりますので、何でもかんでも作ればよいという事ではないと思うのです。