天井材・無垢の羽目板
壁・天井の内装材で、無垢の木を張ることがあります。
特に使うのは床と同じ吉野の杉と、吉野の山を越えた向こう側の熊野の杉を使います。
この熊野の杉にスリットを入れた、小幅風という材料で天井を張っていきます。これは、アルヴァ・アアルトのマイレア邸の建築で使われていた天井からヒントを得て小谷先生が作られた材のひとつです。この天井材を使うと北欧建築の雰囲気を感じるので採用しています。
また、木目が美しいツガ材も使用します。
これらは、デザイン性が良くなるよう、美しく見せるために張っています。
特に廊下に小幅風板を張ることが多いのですが、スリットが入った板で玄関からリビングに真っ直ぐ張ると、まるでリビングに誘われるようなデザインになります。
家族が無意識のうちにリビングに集まる、リビングで家族が集まり過ごす、このような意図を表現しています。
マンションにおいて、特に水まわりの上は、天井裏にキッチンやお風呂の換気扇の煙突ダクトが通っていたり、電気配線が通っているため、その分天井が低くなっています。
Toivoでは、低い天井で圧迫感を感じないよう建具を天井目いっぱい高くまで設計しています。その際、木の天井を用いると天井にそのままレールを埋め込むこともでき、スッキリと開放的なデザインにすることができるなど利点が多いため、重宝して使っています。