建具
Toivoでは、基本的にその家のサイズに合わせて建具を造作しています。
既製品のドアは寸法が決まっていますので、既製品を使用する場合、そのドアの寸法に合わせて家づくりをしないといけないのです。
マンションの場合は、限りある空間の中で最大限に可能性を引き出していきたいので、ドアをオーダー寸法で作っていくことは大きなメリットになります。
そして、ほぼ全ての室内の入り口は引き戸にしています。
理由の一つは、引き戸の方が安全性が高いこと。
開き戸だと開けた時に人がいてぶつかるということもありますが、引き戸だと開け閉めした時に人にぶつかることはありません。
また、リビングから廊下の建具が開き戸の場合、風通しをしようと外の窓を開けるとドアが強い勢いで閉まってガラスが割れてしまう心配がありますが、引き戸ではそのような心配もなく、逆に開け方で風の量の調整もできるのです。
加えて目線を区切りながらも風を通すことができるというメリットがあります。
私たちが使う引き戸には、バタンと勢いよく閉まらないようなソフトクローズ機能も備えた、更に安全性の高いものを選んでいます。
もう一つの理由は、扉以外の用法を見込めることです。
例えば家族が多くて子供部屋を玄関側に2つ取りたいとなると、ご両親はリビング脇の小上がり畳に布団を敷いて寝ることがあるかと思います。
その場合も建具の引き戸を使えば、日中は開放して広々としたリビングとして使い、寝る時は引き戸を閉めて寝室として使うといった、区切りとしての活用が可能です。
建具が引き戸だとパーテーション的に開けたり閉めたりすることができ、その時々で役割を変えることができるわけです。
また、開き戸の場合は開けるための面積が必要になってくるという理由もあります。その部分は人が立つためのスペースであり、物を置くことはできません。引き戸にすると、扉を開く必要がないため面積を有効に使うことができます。
実は引き戸を使用する場合は、引き込む寸法や取り合いを詳細に検討し計画していかなければならないので、開き戸ばかりのプランより設計は難しいと言われています。
ですが、暮らしを考えるとやはり引き戸のほうがメリットも使い勝手もよいのです。
そのため、Toivoでは引き戸を基本の仕様としています。