最上階で四季を楽しむ家族の暮らし
交通の便が良く文教地域でもある、南浦和での木のマンションリノベーション。
最上階の角部屋で三面からの採光が降り注ぎ、
広々とした眺望と、近くの公園の桜・紅葉も楽しめる。
最上階・角部屋の眺望というメリットと引き換えに、
天井からの放熱、西日の日射による暑さは過酷であった。
また住戸の南側と北側の温度差から生じる結露により、湿気やカビにも悩まれていた。
お子さんたちのアレルギー症状改善のためにも、
自然素材に包まれた「木の家」にリノベーションしたいと決意された。
過酷な暑さを軽減する断熱施工と、間取りの工夫や全室空調、
自然素材を用いた木のマンションリノベーションで、
安心して過ごせる、温熱・空気環境に整えた。
快適な住空間の中で、季節ごとに移り変わる景色を楽しみながら
家族の大切な時間を刻んでいって欲しいと想いを込めて。
リビング・ダイニングキッチン・和室
南西の角に位置するこの住戸では、朝から日が沈むまで明るい光をすべて取り込めるよう計画していった。
LDK空間から和室まで大きなひと続きの空間とし、建具で仕切れるように。
最上階であることから躯体の天井高は高かったが、リビングは天井を高く、それ以外の空間は敢えて天井を低く落ち着くかせ、
リビングの広さを際立たせた。
また、斜めに張り出していた大きさがバラバラの梁をスッキリと収めた。
キッチンは家族がどこからでも回遊できるよう二列型とし
施主希望の大きなタイルで彩り、収納や作業スペース・高さも施主に合わせて造作した。
小上がりの和室は、昼間はリビングとして、夜は建具で仕切って夫婦の寝室となる。
朝眩しくならないよう、遮光のハニカムブラインドも設置している。
子ども室・書斎
西北の角に子ども部屋を配置。
子どもが小さい間は広く使い、成長したら家具で仕切って分けることもできる。
その際どこからでも入れるよう建具は3枚引き戸とした。
玄関脇の通路を進んだ奥に、ご主人希望の独立した小さな書斎を設けた。
元々お風呂だったこの場所には小さな窓があったが、引違いの内窓を設置して広い窓のように演出。
書斎の背中側に移動したお風呂にも小さな窓を取り付け、風の通り道とした。
風が抜けることにより、住戸の温度と湿度のバランスを保てるようにした。
玄関・洗面
既存の玄関扉(鉄扉)からの寒さ対策として、玄関の立ち上がり部に室内ドアを設置し、風除室のようにすることで、断熱性能を高めた。
来客時も使える廊下に設置した「見せる」洗面と、キッチンからつながる脱衣所にも実用的な洗面を配置。
暮らしに合わせた計画とした。